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ちくま新書

大学受験のための小説講義

小説の読解には隠されたルールがある

「大学入試センター試験」に必ず出る小説問題。これを解くには学校では教えてくれない技術が必要だ! 国公立二次試験にもバッチリ使える教養としての小説入門。

定価

1,034

(10%税込)
ISBN

978-4-480-05971-0

Cコード

0281

整理番号

371

2002/10/17

判型

新書判

ページ数

320

解説

内容紹介

毎年、数十万人もが受験する「大学入試センター試験」の国語には、小説問題が必ず出題される。しかし、これらの問題には高校の授業では教えてくれないルールが隠されていて、選択肢もそのルールをふまえた五つの法則によって作られているから、それを知らなければ太刀打ちできないのだ。また、国公立大学の二次試験にも小説問題が出題されるが、これもそのルールを前提とした独特の読解法が求められている。本書では、受験小説の中から代表的な問題を選び、入試国語の隠されたルールを暴きながら、独自の読解法をあなただけに伝授する。もう一度、小説の醍醐味を味わいたいと思っている社会人にも必読の一冊。

目次

はじめに

序 章 小説は何を読むのか、あるいは小説は読めない

第1部 小説とはどういうものか──センター試験を解く
第1章 学校空間と小説、あるいは受験小説のルールを暴く
過去問1 学校空間の掟──山田詠美『眠れる分度器』

第2章 崩れゆく母、あるいは記号の迷路
過去問2 メタファーを生きる子供──堀辰雄『鼠』

第3章 物語文、あるいは消去法との闘争
過去問3 女は水のように自立する──津島佑子『水辺』
過去問4 男は涙をこらえて自立する──太宰治『故郷』

第2部 物語と小説はどう違うのか──国公立大学二次試験を解く
第4章 物語を読むこと、あるいは先を急ぐ旅
過去問5 血統という喜び──津村節子『麦藁帽子』
過去問6 貧しさは命を奪う──吉村昭『ハタハタ』
過去問7 気づかない恋──志賀直哉『赤西蠣太』

第5章 小説的物語を読むこと、あるいは恋は時間を忘れさせる
過去問8 ラブ・ストーリーは突然に──三島由紀夫『白鳥』
過去問9 恋は遠い日の花火ではない──野上弥生子『茶料理』

第6章 物語的小説を読むこと、あるいは重なり合う時間
過去問10 母と同じになる「私」──梅宮創造『児戯録』
過去問11 父と同じになる「私」──横光利一『夜の靴』

第7章 小説を読むこと、あるいは時間を止める病
過去問12 自然の中で生きる「私」──島木健作『ジガ蜂』
過去問13 人の心を試す病──堀辰雄『菜穂子』
過去問14 いっしょに死んで下さい──横光利一『春は馬車に乗って』

あとがき

著作者プロフィール

石原千秋

( いしはら・ちあき )

一九五五年東京都生まれ。成城大学大学院文学研究科博士課程後期中退。東横学園女子短期大学助教授、成城大学教授を経て、現在、早稲田大学教育・総合科学学術院教授。専攻は日本近代文学。夏目漱石から村上春樹までテクスト分析による斬新な読解を提供しつつ、国語教育への問題提起も果敢に行っている。著書に『漱石と三人の読者』(講談社現代新書)、『漱石はどう読まれてきたか』『秘伝中学入試国語読解法』(いずれも新潮選書)、『謎とき 村上春樹』(光文社新書)、『『こころ』大人になれなかった先生』(みすず書房)、『読者はどこにいるのか』(河出ブックス)、『小説入門のための高校入試国語』(NHKブックス)、『教養としての大学受験国語』『大学受験のための小説講義』『国語教科書の思想』『国語教科書の中の「日本」』『大学生の論文執筆法』(いずれもちくま新書)ほか。

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