ちくま新書
歴史学はこう考える
松沢裕作
著
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「個で生きる」というと、すぐにヨーロッパ近代の個人主義が連想される。しかし、そもそも「個人主義」という考えは、どんな発想のもとに作り上げられてきたのだろうか。本書では、ヨーロッパ個人主義の源流を、古代ギリシアと、キリスト教、そして、中世スコラ哲学の内に再発見し、その思想の底にあるものを洗い出すことによって、そこから現代日本人が、この不安な社会の中で生きていくためのヒントを探り出す。「孤立」を恐れることなく、また、そこに逃げ込むこともなく、しかも、「ただ一人でも生きられる精神」の可能性を問う一冊。
序章 個人主義を考える意義
第1章 個の現実と個の思想(個であるとはどういうことか
思想とペルソナ
個の思想とはなにか)
第2章 「個であること」の資格(尊大なペルソナ
関係の中にあるペルソナ)
第3章 かけがえのない個人(個別性とペルソナ
思惟の孤独の中にあるペルソナ
「自律する個」の思想再論)
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