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ちくま新書

アジア主義を問いなおす

定価

814

(10%税込)
ISBN

978-4-480-06318-2

Cコード

0231

整理番号

614

2006/08/07

判型

新書判

ページ数

256

解説

内容紹介

いま、東アジア共同体をめぐる議論が盛んになされている。その一方で、日本は中国、韓国と相互不信を深めつつある。こうした状況は、一九三〇年代の雰囲気と酷似している。当時の日本も、中国との緊張を高めながら満州国を建設し、「東亜協同体」構想を掲げていた。しかも意外なことに、アメリカとの関係が最重要視されていた。では、なぜその努力は実を結ばず、日米戦争が起きてしまったのか?本書は、満州事変から日中戦争への流れを、近代日本の岐路で常に現われた対米協調とアジア主義の相克という視点から振り返り、日本がアジアの地域主義を考えるときの普遍的な課題を浮かび上がらせる。

目次

第1章 今なぜアジア主義を問いなおすのか
第2章 「アジア主義」外交はどのように形成されたのか
第3章 「東亜モンロー主義」外交とは何だったのか
第4章 侵略しながら連帯する
第5章 なぜ「東亜新秩序」は実現しなかったのか
第6章 歴史の教訓

著作者プロフィール

井上寿一

( いのうえ・としかず )

1956年東京都生まれ。一橋大学社会学部卒業。同大学大学院法学研究科博士課程、一橋大学法学部助手などを経て、現在、学習院大学法学部教授。法学博士。専攻は日本政治外交史。主な著書に『危機のなかの協調外交』(山川出版社、吉田茂賞)、『アジア主義を問いなおす』(ちくま新書)、『日中戦争下の日本』(講談社選書?<`エ)、『昭和史の逆説』(新潮新書)、『吉田茂と昭和史』(講談社現代新書)、『山県有朋と明治国家』(NHKブックス)、『戦前昭和の社会 1926-1945』(講談社現代新書)、『戦前日本の「グローバリズム」』(新潮選書)、『戦前昭和の国家構想』(講談社選書メチエ)、『政友会と民政党』(中公新書)などがある。

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