村井俊哉
( むらい・としや )1966年大阪府生まれ。京都大学大学院医学研究科修了。医学博士。専門は臨床精神医学一般、行動神経学、高次脳機能障害の臨床。マックスプランク認知神経科学研究所、京都大学医学部附属病院助手などを経て、現在、京都大学大学院医学研究科教授。著書に『人の気持ちがわかる脳』(ちくま新書)、『精神医学の概念デバイス』(創元社)、『統合失調症』(岩波新書)など多数がある。
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人は、他人の気持ちを知りたいと思っている。それはヒトが社会的な動物で、私たちの日常が人と人との相互関係から成り立っているからだ。では人の心がわかりたいという人間の究極的本性は、駆け引きをして相手を出し抜くことなのか、社会全体のために助け合うことなのか。精神科医である著者の臨床例を参照しながら、最新の脳科学や社会神経科学の知見をもとに、人が人とうまくつきあうことの生物学的意味を問う。
第1章 人の気持ちがわかるのは難しい?
第2章 駆け引きする脳
第3章 「駆け引き脳」を超えて
第4章 不公平は許せない
第5章 無償の利他性
第6章 利他性・利己性のバランス
第7章 道徳と脳
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