永田守弘
( ながた・もりひろ )1933年東京都に生まれる。40年以上にわたり、年間300編の官能小説を読みこなし、新聞、雑誌などに紹介しているこの分野の第一人者。古今東西のポルノ研究にも精励を惜しまない。著書・編著に『官能小説用語表現辞典』(ちくま文庫)、『官能小説の奥義』(集英社新書)、『官能小説「絶頂」表現用語用例辞典』『官能の淫髄』シリーズ(河出i文庫)、『日本性愛小説大全』全3巻(徳間文庫)などがある。
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美少女から人妻、熟女、女教師、くノ一に尼僧。少年ものに性豪もの。凌辱系から癒し系まで―官能小説の世界は、欲深い読者たちの嗜好に応じて多種多様なジャンルの作品が淫らに咲きほこっている。人びとの想像力を喚起し股間を刺激するために…。こうした百花繚乱の表現世界は、いかにして形成され成熟したのか。本書では、戦後の官能小説史を丹念にたどり、一時代を築いた優れた作家たちの名作と、彼らが骨身を削って生み出した表現技法を紹介しながら、この秘密に迫る。
第1部 官能小説の歴史(カストリ雑誌からSM御三家へ―官能解放!
性表現の取締りは何をもたらしたか
ポルノ躍進の時代―北原武夫から川上宗薫へ
発禁本のセックスシーン
ポルノ六歌仙の時代
官能小説の隆盛―大衆化の時代
女流ポルノ登場!
大革命の時代―文庫シリーズ誕生!
おんなの時代の官能表現
群雄割拠―女のイマジネーション、男のテク
癒し系の時代
百花繚乱の官能小説)
第2部 官能小説の妄想力―ジャンルと表現技法(女の年齢によるジャンル区分
男の立場によるジャンル区分
女の職業によるジャンル区分
官能小説の文体
ジャンルの流行りすたり
時代官能小説のジャンル)
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