河野哲也
( こうの・てつや )河野 哲也(こうの・てつや):1963年生まれ。立教大学文学部教育学科教授。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程哲学専攻修了。博士(哲学)。著書『問う方法・考える方法』(ちくまプリマー新書)、『道徳を問いなおす』(ちくま新書)、『世界哲学史8』(共著、ちくま新書)、『暴走する脳科学』(光文社新書)など。
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「人に親切にしろ」「故郷を愛せよ」「社会のマナーは守ろう」。学校の道徳の時間に教えられてきたのは、このような徳育でしかなく、こういった言葉はもう十分、聞き飽きた。では、いまの時代・社会にフィットした道徳とは何か?また、それをどのようにして、子どもたちに教えたらよいのか?本書では、様々な倫理学の知見を掘り下げながら、哲学的にその本質に迫っていく。ひとりでは生き延びることができない時代に、他者と共に生きるための道徳が求められる。
序章 これまでの「道徳」(和辻の日本人批判
日本の道徳的問題 ほか)
第1章 道徳を語る準備―リベラリズムと教育(人権という中核
悪を禁ずる力 ほか)
第2章 共に生きるための「道徳」(子どもに学ぶ義務があるか
シチズンシップの必要性 ほか)
第3章 他者を知り、共感するために―エコロジカル・ケイパビリティ・アプローチ(功利主義と義務論
コールバーグの道徳発達理論 ほか)
第4章 道徳には哲学が効く(哲学がもつ批判的思考
意味をつなぐために ほか)
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