橋本健二
( はしもと・けんじ )1959年生まれ。東京大学教育学部卒。東京大学大学院博士課程修了。静岡大学教員などを経て、現在、武蔵大学社会学部教授。専門は社会学(階級論)。研究業のかたわら、フィールドワークを兼ねて居酒屋を巡る。主な著書に『「格差」の戦後史』(河出ブックス)、『居酒屋ほろ酔い考現学』(毎日新聞社)、『階級社会』(講談社選書メチエ)、『現代日本の階級構造』(東信堂)などがある。
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「格差」が問題視されるようになって、はや数年。ついに格差は、風景にまで現出してきた。小さな木造家屋が建ち並ぶ下町に、富裕層向けマンションが建設され、昔ながらの街の景観は破壊される。同時に、地域間の格差は拡大し、富めるものは富める地へ、貧しいものは貧しい地へと、振り分けられる。そして、「山の手」「下町」といった歴史的な境界線は、都市をより深く分断する。まさに「階級都市」の出現である。本書では、理論、歴史、統計、フィールドワークなど様々な視点から「階級都市」の現実に迫る。
第1章 風景としての格差社会
第2章 なぜ「階級都市」なのか―都市構造と資本主義
第3章 異国の風景―「下町」と「山の手」の言説史
第4章 進行する都市の分極化―統計でみる階級都市
第5章 階級都市を歩く
第6章 階級都市から交雑都市へ
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