なぎら健壱
( なぎら・けんいち )1952年、東京銀座生まれ。70年、中津川フォークジャンボリーに飛び入り参加したことがきっかけでデビュー。以後、音楽のみならず、映画、テレビ、ラジオの出演、執筆などで幅広く活躍。『東京酒場漂流記』『東京の江戸を遊ぶ』『東京路地裏暮景色』(ちくま文庫)など著書多数。
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貸本屋、共同アパート、裸電球の街灯、ドブ、コンクリートのごみ箱、路上のロウ石画、煙突、もの売り、番犬、原っぱ…かつて町にあったもの。気がつくとなくなっていて、無くなったことさえ忘れてしまうもの。それは二度と戻ってくることはない。変貌をつづける町で、それに追いつこうとすればするほど、過去はないがしろにされてゆく。変貌に慣れっこになってしまったあたしたちが、心に留めておきたい風景。なつかしいものたち。そのひとつひとつを、写真と文でつづる。
第1章 失われたものたち(切ない貸本屋
コッペパン
大工さんのノコ ほか)
第2章 忘れられた風景(哀れな木
所在ないごみ箱
鳩ポッポは… ほか)
第3章 こんな習慣があったっけ…(お百度石
骨の天日干し
おーい、ワンコよ ほか)
第4章 幻の町をめぐる(消える公共住宅
街道沿いの石碑
季節外れ ほか)
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