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ちくま新書

医療幻想

——「思い込み」が患者を殺す

その治療に根拠はない! 点滴・消毒・抗がん剤・健康診断……

点滴は血を薄めるだけ、消毒は傷の治りを遅くする、抗がん剤ではがんは治らない……。日本医療を覆う、根拠のない幻想の実態に迫る!

定価

836

(10%税込)
ISBN

978-4-480-06706-7

Cコード

0247

整理番号

998

2013/02/05

判型

新書判

ページ数

224

解説

内容紹介

日本医療の実態とは、どのようなものなのか?「点滴は血液を薄めるだけ」「消毒は傷の治りを遅くする」「抗がん剤ではがんは治らない」「健康診断に熱心な人ほど早死にする」…。本書は、こうした驚くべき実態に迫り、医者と患者の間にある壁の正体を明るみにする。医師会・厚労省・マスメディアなどの生み出す幻想の実態を晒すことから、これからの日本医療のあり方を問いなおす。ベストセラー作家でもある医師による、渾身の日本医療論。

目次

第1章 薬は効くという幻想
第2章 名医幻想
第3章 診断幻想
第4章 厚労省が増進する幻想
第5章 高齢者の医療幻想
第6章 医師不足幻想
第7章 マスメディアが拡げる幻想
第8章 病院へ行けば安心という幻想

著作者プロフィール

久坂部羊

( くさかべ・よう )

1955年生まれ。小説家・医師。大阪府生まれ。大阪大学医学部卒業。大阪大学医学部付属病院にて外科および麻酔科を研修。その後、大阪府立成人病センターで麻酔科、神戸掖済会病院で一般外科、在外公館で医務官として勤務。同人誌「VIKING」での活動を経て、『廃用身』(2003年)で作家デビュー。第2作『破裂』(2004年)は、単行本の帯に「医者は、三人殺して初めて、一人前になる」と衝撃的な文句がつけられ、現代版「白い巨塔」とも評される。著書に『無痛』(2006年、幻冬舎)、『日本人の死に時』(幻冬舎新書、2007年)、『まず石を投げよ』(朝日新聞出版、2008年)、『第五番』(幻冬舎、2012年)、『モーツァルトとレクター博士の医学講座』(講談社、2012年)など。

この本への感想

素晴らしい内容でした。
先生の豊かな経験をふまえての「こうしたら、良くなると思う」というアイデアも盛り込まれていて、単なる批判でないところに、尊敬しました。

説得力のある、後世にまで残る素晴らしい本だと思います。
文章もスマートで、芥川龍之介以上の文才を感じました。

いっちゃん

さん
update: 2013/03/09
私の義母が86歳が亡くなりました。胃がんの手術をし、医者からがんは全て切除したとの話しを聞いた。その後は寝たきりが続き、黄疸がでて肝臓障害が起こり最後は緩和ケア病院で息を引き取った。がんの再発が起きたということです。がんの治療で亡くなった。
この本にもう少し早く出会っていれば手術はしなかったでしょう。
患者の家族は医療に対して全くの情報弱者。医者は自分の都合の悪いこと話さない。
著者がいまの医療、医者の現実を話してくれた。私がかねがね抱いた医者、医療に対するイメージが正しかったことに確信を持ちました。私たち市民は医者任せにせず、もっともっと賢くなり超高齢化社会に向けた患者のための医療を作っていく必要があると感じました。私は今64歳。自分自身が真剣に取り組む問題です。

ジャックラッセルテリア

さん
update: 2013/02/22

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