ちくま新書
歴史学はこう考える
松沢裕作
著
loading...
『古事記』『日本書紀』は、ただの神話ではない。新しい国家の実現を目指し、大和王権が各地で口承されていた神話の力を利用して創作した、極めて政治的な“神話”である。本書では、この二つの“建国神話”をどのように読めばよいのかを説き、また「風土記」を読みとくことで、国家・地方間のダイナミックなテキストの攻防を明らかにする。地方が“建国神話”を受け入れたとき、「日本人」の自覚と、精神史上の「日本」が誕生した。その過程を目撃せよ。
“神話”と国家
第1部 “建国神話”の形成(神話から“神話”へ
利用された出雲の神々
隠された司令神)
第2部 記・紀の“神話”をどう読むか(“神話”は読めるか―記紀以降の“神話”作り
古事記の“神話”をどう読むか
日本書紀の“神話”をどう読むか―主文と一書が作る神代)
第3部 出雲が「日本」になった日(“出雲神話”の再構築
モノを祭る王の“神話”作り)
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。