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ちくま新書

東京裁判「神話」の解体

——パル、レーリンク、ウェブ三判事の相克

定価

968

(10%税込)
ISBN

978-4-480-07190-3

Cコード

0221

整理番号

1365

2018/11/05

判型

新書判

ページ数

288

解説

内容紹介

東京裁判は「勝者の裁き」であり、インド代表パル判事とオランダ代表レーリンク判事の反対意見は、その欺瞞を暴き出すものだとの論が日本の国内論議で長くみられた。だが、パルやレーリンク意見には重大な誤謬と恣意性があり、東京裁判の功績と問題点の歴史的・法理学的理解を大きく歪めている。東京裁判研究者の戸谷と国際法の大家コーエンが、従来見過ごされてきたウェブ裁判長による判決書草稿を読み解き、東京裁判の過程を再検証する。判決から七〇周年を迎えた今、知られざる真相を解明する。

目次

序章 東京裁判「神話」とは何か
第1章 東京法廷における責任論―起訴状から多数意見まで
第2章 パル意見は「判決」か「反対意見」か?
第3章 レーリンク判事―極東国際軍事裁判のもうひとりの英雄か?
第4章 ウェブが著した権威ある「東京判決」
終章 「裁判長による個別意見」の遺産

著作者プロフィール

デイヴィッド・コーエン

( でいヴぃっどこーえん )

デイヴィッド・コーエン(David Cohen):スタンフォード大学古典学部教授。同大学「人権と国際正義のためのセンター」教授および事務局長。著書『東京裁判「神話」の解体――パル、レーリンク、ウェブ三判事の相克』(共著、ちくま新書)、Law, Violence, and Community in Classical Athens (Cambridge University Press, 1995) など多数。

戸谷由麻

( とたに・ゆま )

戸谷 由麻(とたに・ゆま):カリフォルニア大学バークレー校歴史学部で博士号取得。現在、ハワイ大学歴史学部教授。著書『東京裁判「神話」の解体――パル、レーリンク、ウェブ三判事の相克』(共著、ちくま新書)、『東京裁判――第二次大戦後の法と正義の追求』(みすず書房)、『不確かな正義――BC級戦犯裁判の軌跡』(岩波書店)。

この本への感想

綿密に検証され、わかりやすく書かれています。バランス感覚のある、説得力のある内容でした。
平成の名著であると思います。

戦争に巻き込まれ、無残な死に追いやられた幾多の人々、犠牲者の鎮魂のために、正義の裁きのために、是非、読んでいただきたい書と思います。

エマリ

さん
update: 2018/11/10

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