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ちくま新書

天皇・コロナ・ポピュリズム

——昭和史から見る現代日本

定価

880

(10%税込)
ISBN

978-4-480-07477-5

Cコード

0221

整理番号

1648

2022/04/05

判型

新書判

ページ数

224

解説

内容紹介

コロナ禍の現代日本は、昭和の戦争へ向かった時代に酷似している。メディアの発展と普通選挙の実施でポピュリズム政治が横行。議会制民主主義への懐疑が広まり、天皇をシンボルとしたポピュリズム、民衆による下からの突き上げが起こり、日米戦に突入していく。なぜ天皇は利用されてしまったのか。強制力の弱い名ばかりの国家総動員体制は、いかに天皇をシンボルとする社会の同調圧力、下からの突き上げで動かされたか。歴史を教訓に、我々はいま何をすべきかを問いなおす。

目次

第1章 岐路に立つ象徴天皇制
第2章 天皇周辺の「大衆性」―近衛文麿と宮中グループ
第3章 戦前型ポピュリズムの教訓
第4章 コロナ「緊急事態」で伸張したポピュリズム
第5章 ポピュリズムと危機の議会制民主主義―菅内閣論
第6章 大正期政治における大衆化の進展
第7章 関東大震災と「ポピュリズム型政治家」後藤新平
第8章 「大正デモクラシー」から「昭和軍国主義」へ
第9章 太平洋戦争への道程とポピュリズム
終章 ポピュリズム型同調社会と政治的リーダーの形成

著作者プロフィール

筒井清忠

( つつい・きよただ )

1948年生まれ。帝京大学文学部長・大学院文学研究科長。東京財団政策研究所主席研究員。専門は日本近現代史、歴史社会学。著書『昭和戦前期の政党政治』(ちくま新書)、『昭和史講義』『昭和史講義2』『昭和史講義3』『昭和史講義【軍人篇】』『昭和史講義【戦前文化人篇】』『昭和史講義【戦後篇】上・下』『明治史講義【人物篇】』(編著、ちくま新書)、『戦前日本のポピュリズム』(中公新書)、『近衛文麿』(岩波現代文庫)、『満州事変はなぜ起きたのか』(中公選書)、『帝都復興の時代』(中公文庫)、『石橋湛山』(中公叢書)など。

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