東北大学日本史研究室
( とうほくだいがくにほんしけんきゅうしつ )柳原 敏昭(やなぎはら・としあき):責任編集。東北大学大学院文学研究科教授。/堀 裕(ほり・ゆたか):責任編集。東北大学大学院文学研究科教授。/安達 宏昭(あだち・ひろあき):責任編集。東北大学大学院文学研究科教授。/籠橋 俊光(かごはし・としみつ):責任編集。東北大学大学院文学研究科准教授。
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円978-4-480-07521-5
0221
1712
2023/03/07
新書判
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頁古代中世の東北地方は、民族と国の「境界の地」であり、辺境として倭人の大国に侵食されていく時期に重なる。倭人の国は領土拡大欲から戦争によって北上を続け、移民を送り込み、中世になる頃には、その支配を本州北端まで広げた。東北地方の気候は厳しいが、天然資源は豊かで、採取されるゴールドは都の文化を支え、中国や朝鮮との交易に用いられて古代日本の王朝を栄えさせた。また源義経を匿い滅ぼされた平泉の奥州藤原氏百年の権勢の時代でさえ距離をとっていたような北部と、すでに古墳時代から倭人に取り込まれていた南部という具合に、エミシ内部の南北差や地域の独自性は、のちの戦国大名の権力編成にも影響を与えた。
東アジアの中のエミシ
国造制から国郡制へ―陸奥・出羽国の成立
城柵と戦争・交流の時代
城柵支配の変容と社会
古代から中世への変革と戦乱
平泉の世紀
関東武士の下で
奥羽と京・鎌倉―国人一揆を中心に
戦国期南奥羽の領主たち
北奥羽の戦国世界
〔特論〕北と南の辺境史
〔特論〕災害と社会の歩み
〔特論〕奥羽と夷狄島
〔特論〕奥羽の荘園と公領
〔特論〕伝承と物語
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