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ちくま新書

道鏡

——悪僧と呼ばれた男の真実

称徳天皇に重用された奈良時代の僧侶、道鏡は本当に女帝に取り入り皇位さえうかがう野心家だったのか。様々な謎に包まれ悪評にまみれた時代の寵児の実像に迫る。

定価

968

(10%税込)
ISBN

978-4-480-07616-8

Cコード

0221

整理番号

1790

2024/04/08

判型

新書判

ページ数

224

解説

内容紹介

称徳天皇に重用された奈良時代の僧侶、道鏡は本当に女帝に取り入り皇位さえうかがう野心家だったのか。様々な謎に包まれ悪評にまみれた時代の寵児の実像に迫る。

同衾伝説、
皇位簒奪の野心…
様々な謎につつまれた僧の
ほんとうの姿とは?

女帝・称徳天皇に取り立てられ重用された奈良時代の僧侶、道鏡(?~七七二年)。女帝に取り入って皇位さえうかがった野心家として、長く悪名が根付いているが、本当にそのような人物だったのだろうか。さまざまな伝説を検証し、最新資料を検討すると、道鏡は実際には政治に関与することなく、天皇への仏教指導に終始した人物としての意外な実像が見えてくる。史料の綿密な検討によって、謎が多く、悪評にまみれた時代の寵児の実像に迫るとともに、古代政治の実態を描き出す。

目次

第1章 うわさの道鏡(道鏡の生年
道鏡同衾伝説
称徳女帝淫猥伝説
歴史と伝説の間)
第2章 仏教との出会い(道鏡の出自
道鏡の仏教)
第3章 道鏡と律令国家(称徳天皇の即位事情
称徳天皇との出会い
藤原仲麻呂の乱と淳仁天皇廃帝)
第4章 称徳朝政治と道鏡(大臣禅師・太政大臣禅師・法王
太政官政治と道鏡
西大寺の創建と道鏡
宇佐八幡託宣と道鏡)
第5章 称徳天皇の崩御と道鏡の左遷(称徳天皇の晩年
道鏡の左遷と死去)

著作者プロフィール

寺西貞弘

( てらにし・さだひろ )

寺西 貞弘(てらにし・さだひろ):1953年生まれ。元和歌山市立博物館館長。関西大学大学院博士課程後期課程満期退学。文学博士。著書『古代天皇制史論――皇位継承と天武朝の皇室』(創元社、1988年)、『古代熊野の史的研究』(塙書房、2004年)、『紀氏の研究』(雄山閣、2013年)、『天武天皇』(ちくま新書、2023年)、『古代史講義【氏族篇】』(共著、ちくま新書、2021年)など。

お詫びと訂正

2024年4月10日発行の寺西貞弘著『道鏡――悪僧と呼ばれた男の真実』(ちくま新書)
第1刷に誤りがありました。下記の通り訂正し、お詫び申し上げます。

P.33
終わりから6行目 【誤】秦始皇帝の皇后、呂太后→【正】秦始皇帝の生母、趙姫(ちょうき)
終わりから5行目 【誤】呂太后に→【正】趙姫に
終わりから4行目 【誤】呂太后は→【正】趙姫は

P.34
1行目 【誤】呂太后の物語→【正】趙姫の物語

P.84「図1 皇室関係略系図」
2段目 【誤】「元正天皇」→【正】「元明天皇」
3段目 【誤】「元明天皇」→【正】「元正天皇」

P.86
終わりから5~4行目 【誤】「元正天皇」→【正】「元明天皇」
終わりから4行目 【誤】「元明女帝」→【正】「元正女帝」
終わりから2行目 【誤】「元明女帝」→【正】「元正女帝」

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