高田衛
( たかだ・まもる )1930年、富山県生まれ。早稲田大学大学院修士課程、東京都立大学大学院博士課程修了。東京都立大学名誉教授。近畿大学文芸学部教授を務めた。専攻、日本近世文学。著書に『女と蛇』(筑摩書房)、『新編江戸幻想文学誌』、『完本八犬伝の世界』(以上ちくま学芸文庫)。編・校注に『江戸怪談集』上・中・下(岩波文庫)他多数
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今から300年前、鬼怒川ぞいの小村で14歳の若妻の憑き物をおとし、江戸町民に絶大な人気を博した、エクソシスト祐天上人とは何者か。彼の呪術を最も支持した、江戸城大奥の女たちの心底に澱む不安とは―。ついには浄土宗教団のトップにまで登りつめた、ひとりの悪霊祓い師の虚像と実像をあばき、もうひとつの江戸をとらえる。
第1部 霊媒伝承(羽生村事件
悪霊祓いの伝説
隠された幼児殺し
因果の図式)
第2部 江戸の悪霊祓い師(聖者の伝説
女の霊力信仰
水子と捨子
虚像と実像)
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