ちくま学芸文庫
改稿 日本文法の話〔第三版〕
阪倉篤義
著
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独創的な幻想が綾なすファンタジックな世界―この幻想空間を描いて他の追随をゆるさない上田秋成『雨月物語』。それは、中国白話小説の用字や修辞を巧みに活用し、芸術的香気ただよう文章のうちに、主人公たちとその運命の悲劇的な情念世界をみごとに造形化した。貞女宮木、悪霊磯良、蛇精真女児らの悲しい運命を、作者の夢想的稟質と自覚的な方法が知的で美しい幻想小説に織りなしていく。この『雨月物語』の世界を、読みやすい本文とともに、語釈、現代語訳、さらには鋭角的な評を付しておくる。「訳注日本の古典」シリーズの決定版。
巻之一(白峰
菊花の約)
巻之二(浅茅が宿
夢応の鯉魚)
巻之三(仏法僧
吉備津の釜)
巻之四(蛇性の婬)
巻之五(青頭巾
貧福論)
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