伊藤俊治
( いとう・としはる )1953年生まれ。美術史家/美術評論家。現在、東京藝術大学美術学部先端芸術表現科教授。著書に『ジオラマ論』『20世紀写真史』など多数ある。
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1950年代、メンズマガジンに現れ、エロスの簡便さ、密室性から、たちまち「夢の装置」として20世紀の男たちを魅了したピンナップ。脚部をクローズアップし日常生活の延長線上の夢を具現化した「チーズケーキ」、映画の影響を受け肉体を誇示するために整形手術を施した表情でほほえむハリウッドのピンナップ、『プレイボーイ』の黄金時代を築いたヒュー・ヘフナー…。このメディアに乗って膨大に流れ出たエロス・イメージ―ピンナップの流れをたどり、それが単なる視覚的欲情の痕跡ではなく、時代そのものの嗜好や趣味であり感受性や生理の表象だったことを跡づける。図版多数。
20世紀のイブ―ピンナップのアルケオロジー(“紙のハレム”の女たち
ハロルドの寝室、あるいはファンタジーのゆくえ
ピンナップ・セオリー
ハリウッド・イメージ
戦争とピンナップ
プレイボーイたちの王国
死のコレクター
フェミニズムからの攻撃
イノセンスとスプレンダー
性革命とピンナップの終焉
過去形のイブ)
20世紀ピンナップ論を読む
20世紀ピンナップ年表
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