E・シュレーディンガー
( しゅれーでぃんがー,E )1887‐1961年。ウィーン生まれの理論物理学者。電子の波動の従うべき方程式を導き、「波動力学」を確立。その業績が認められ1933年にノーベル物理学賞を受賞した。その一方で科学と人間存在、科学と精神の問題などについての思索を深め、晩年には物理学の枠を超えた壮大な哲学を展開した。著書に『生命とは何か』(岩波文庫)、『精神と物質』(工作舎)などがある。
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量子論の基礎を築き、分子生物学への道を拓いた、20世紀の天才理論物理学者シュレーディンガー。その科学的見地は、根底の部分で、ウパニシャッド哲学などの影響を受けた独自の思索に支えられていた。なぜ、自分が感じること考えることには、別の人間と共通する部分があるのか―。人間の言葉や記憶や意識の発生過程を通して、彼は論じていく。個々の自我を形成している意識は、世界のすべてを包含する普遍的なものと一つに繋がっているのだ、と。哲学的思想を綴った「わが世界観」に、死の直前に記された「自伝」を併録する。
シュレーディンガー自伝
わが世界観(道を求めて(形而上学一般について
好ましからざるバランス・シート
哲学的驚嘆 ほか)
現実とはなにか(思惟と存在、あるいは精神と物質との二元論を放棄する理由
われわれは、言語上の了解によってのみ、共有する世界を知る
了解の不完全性について ほか))
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