ちくま学芸文庫
改稿 日本文法の話〔第三版〕
阪倉篤義
著
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1,870
円978-4-480-08765-2
0122
-23-2
2003/05/07
文庫判
608
頁有機体論が国王二体論へと移行するためには、時間観念の導入が要請される。王が団体の頭であるにせよ、団体そのものであることは含意しないし、また団体の永遠性を保証はしないからである。団体観念を時間的に構成することで初めて、連綿たる王朝が恒久的な団体として、王がその体現者、不死鳥にも似た単独法人として捉えられ、ここに、個々の王の自然的身体からは独立した、非人格的な政治的身体が秩序の基盤となる近代国家が生まれる。王権の擬制的性格を克明に跡づける著者の筆は、ダンテ『神曲』の分析に至って、処女作に見える理想的支配者への憧憬を漂わせながら、円環を閉じる。全二巻。
第6章 連続性と団体(連続性
真理の似姿としての擬制)
第7章 王は死なず(王朝の連続性
擬制としての王冠 ほか)
第8章 人間を中心とする王権―ダンテ
第9章 エピローグ
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