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定価

1,650

(10%税込)
ISBN

978-4-480-08795-9

Cコード

0170

整理番号

-17-3

2003/12/10

判型

文庫判

ページ数

336

解説

内容紹介

主観的・個人的な感性の問題である“美”にとって、客観的な論理や学問は可能だろうか?美学的営為はそのはじまりから、すでに逆説的事態を宿しているといえよう。低級感覚たる味覚を感性論としての美学に変容させようとする「味覚の不幸」、カントの『判断力批判』に即し崇高と芸術との内在的関係を問う「崇高と芸術」、私たちにとって身近に芸術を体感できる美術館という制度の逆説をめぐる「比較芸術学と美術館的知」など、美学が孕み持つ諸問題を、鋭くスリリングに解き明かす力作論考9篇。

目次

1 味覚の不幸
2 崇高と芸術―カント『判断力批判』に即して
3 芸術の社会学的考察
4 美的距離の現象学
5 記号論としての美学―パースにおけるイコン論の成立と展開
6 直観と表現―ベルクソン美学の構造
7 美学としての構造主義―レヴィ=ストロースの芸術論をめぐって
8 美学と美術批評―グリーンバーグとカント
9 比較芸術学と美術館的知

著作者プロフィール

谷川渥

( たにがわ・あつし )

谷川 渥(たにがわ・あつし):美学者、批評家、文学博士。東京大学大学院美学芸術学専攻博士課程修了。國學院大學文学部教授、杭州師範大学客座教授、京都精華大学客員教授などを歴任。日本近代芸術史の諸問題を踏まえながら、マニエリスム・バロックからモダニズム・現代美術にいたる広範な領域を視野に収め、多様な〈美的表象〉を渉猟し、美学と批評を架橋する。著書に『形象と時間』『美学の逆説』『シュルレアリスムのアメリカ』『鏡と皮膚』『図説だまし絵』『肉体の迷宮』『幻想の花園』『ローマの眠り』など多数。

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