池上俊一
( いけがみ・しゅんいち )1956年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は西洋中世・ルネサンス史。独自の切り口から西洋社会の深層に迫る研究で知られる。主な著書に『動物裁判』(講談社現代新書)、『身体の中世』『遊びの中世史』(ちくま学芸文庫)、『イタリア・ルネサンス再考』(講談社学術文庫)、『シエナ――夢見るゴシック都市』(中公新書)、『パスタでたどるイタリア史』『お菓子でたどるフランス史』(岩波ジュニア新書)、『図説 騎士の世界』(河出書房新社)など多数。
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子供たちは粗暴で不潔な遊びに耽り、騎士や貴婦人は歌に恋に決闘に明け暮れ、庶民は時に刃傷沙汰にいたるほどの賭け事に興じる―中世ヨーロッパは遊びに満ち、その精神をうまく利用していた。そこにはまだ、聖と俗、真面目と遊びを自由自在に行き来できる道が大きく開かれていたのである。中世の遊びは一体、どのような機能を果たしていたのか?近世に移るにつれ抑圧・管理の対象となっていく、数々の“遊び”の姿と、それが担っていた絶妙な社会的仕組みに迫る。
第1部 遊びの宇宙(子供の遊び
大人の遊び
遊びのプロフェッショナル
動物遊び)
第2部 遊びと社会(習俗のなかの遊び
労働と余暇
遊びと社会関係
横溢する遊びの精神)
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