野口廣
( のぐち・ひろし )1925年、東京生まれ。東北大学数学科卒業。のちミシガン大学に留学。イリノイ大学客員教授、早稲田大学理工学部教授を経て同大学名誉教授。理学博士。93年より2004年まで数学オリンピック財団理事長を務め、現在、情報オリンピック日本委員会理事。また一本のひもから自在に生み出される「あやとり」の研究・紹介でも知られている。著書に『位相空間』(至文堂)、『トポロジー』(ちくま学芸文庫)、『言語と数学』(ダイヤモンド社)などがある。
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クラインの壷やオイラーの一筆書きで知られる奇妙でやわらかなこの数学に、20世紀の数学者たちは大きな可能性を見出した。微積分や群の手法がそこに導入されると、トポロジーは基礎・応用ともに爆発的な発展を見せ、現代数学の基底としてゆるぎない地位を確立した。本書は、図版を多用しつつ、ていねいに基礎から抽象の階段を上る。ごく基本の集合や写像に始まり、距離空間の例として実数直線を復習し、そこから位相空間とトポロジーへ、さらに多様体へと上昇を続けていく。トポロジーの歴史や、力学・生物への話題も添えられ、初学者が全体への見通しを立てられるよう配慮された格好の入門書。
トポロジーの歩み
集合
写像
関係
実数直線
位相空間
位相空間の性質
トポロジー
多様体
閉曲面の分類
位相幾何
ベクトル場
力学系と構造安定性
形態形成論とモデル
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