スチュアート・カウフマン
( かうふまん,すちゅあーと )1939年生まれ。1963年オックスフォード大学で学士取得、1968年UCLAで医学博士の学位取得。1986~97年サンタフェ研究所に在籍、複雑系科学から生物進化学を研究する。著書に『カウフマン、生命と宇宙を語る』など。
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地球上の生物の複雑多様な進化の謎は「自然淘汰」と「突然変異」のみで語れるのだろうか?答えは「否」!秩序ある生物世界に関しては、自然淘汰や突然変異も重要だが、これに加えて「自己組織化」が決定的な役割を担っている。すべての秩序は自然発生的に生まれる、と自己組織化理論は主張する。本書では、この理論に則って進化の様子を丹念に読み解いてゆく。さらにこの理論は、カンブリア紀の大爆発、生物のネットワーク、経済システムから、民主主義の生まれた所以にいたるまでを説明する。新しい視点からの理論的挑戦でわくわくできる一冊。
宇宙に浮かぶわが家で―自己組織化と自然淘汰が生物世界の秩序を生んだ
生命の起源―単純な確率論からいえば生命の誕生はありえなかった
生じるべくして生じたもの―非平衡系で自己触媒作用をもつ分子の集団
無償の秩序―自然に生じた自己組織化は進化する力ももっていた
個体発生の神秘―一個の卵から生物体ができる「法則」は何か
ノアの箱舟―生物の多様性は臨界点の境界への進化から生まれた
約束の地―分子の自己組織化を応用すれば新しい薬を作ることができる
高地への冒険―生物や生物集団はより適した地位へと進化していく
生物と人工物―技術や経済や社会もより適した地位をめざして進化する
舞台でのひととき―生物集団はたがいに影響し合って進化し、絶滅していく
優秀さを求めて―民主主義の正当性も自己組織化の論理で説明が可能
地球文明の出現―生態系・技術・経済・社会・宇宙を貫く自己組織化の論理
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