ジル・ドゥルーズ
( どぅるーず,じる )1925-95年。フランスの哲学者。1970年よりパリ第8大学教授。60年代以降の言語論的な転回、ポスト構造主義の思想的文脈のなかで思索を重ね、主著『差異と反復』(1968年)などを世に問う。また、ガタリとの共著『アンチ・オイディプス』(1972年)、『千のプラトー』(1980年)は、精神分析やマルクス主義の概念を援用した資本主義社会論として、大きな影響を与えた。
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968
円978-4-480-09130-7
0110
-7-3
2008/01/09
文庫判
240
頁独自の視点で哲学史に取り組んできたドゥルーズは、本書で、カントの3つの主著、『純粋理性批判』『実践理性批判』『判断力批判』の読み直しをはかる。カントの批判哲学が、理性・悟性・構想力という諸能力の組み合わせの変化によって作動する一つの置換体系として描き出され、諸能力の一致=共通感覚に、その体系の基礎が見いだされる。カントを、乗り越えるべき「敵」ととらえていたドゥルーズが、自らの思想を形成するために書き上げたモノグラフィー。平明な解説と用語解説を付す。新訳。
序論 超越論的方法(カントの理性観
能力という語の第一の意味 ほか)
第1章 純粋理性批判における諸能力の関係(ア・プリオリと超越論的
コペルニクス的転回 ほか)
第2章 実践理性批判における諸能力の関係(立法的理性
自由の問題 ほか)
第3章 判断力批判における諸能力の関係(感情の高次形態は存在するか?
美的共通感覚 ほか)
結論 理性の諸目的(諸能力の理説
諸目的の理論 ほか)
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