ジャン=リュック・ナンシー
( なんしー,じゃん=りゅっく )1940年生まれ。ストラスブール大学名誉教授。デリダに触発され、ラクー=ラバルトと共同でドイツ哲学やナチズムの脱構築的読解を展開。「共同性」を起点に、思想・宗教・芸術を縦横に論じる。著書に『無為の共同体』『声の分割』『ヘーゲル』ほか多数。
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1,100
円978-4-480-09176-5
0110
-15-2
2008/11/10
文庫判
208
頁たしかに作者は昨日死んだのだ。しかしそれならば、肖像の向こう側からこちらを見つめているのは誰なのか。それは作品の特異な潜在力であり、作者ではなく作者のイメージなのである。作品にとりついた幽霊のような作者のイメージ、その眼差しは、作者の「死後の生」がその「生前の死」でもあること、「作者の死」が今なお進行中の、永遠に清算不可能な、つねに到来する出来事でありつづけていることを示している。現代思想の旗手が、ゲーテ、バルザック、フローベール、プルースト、ボルヘス、川端康成…など、十五枚の肖像をめぐって展開する作者のイコノグラフィー。
作者自身の肖像
十四の肖像(作者の幽霊
写真、シャク蛾
幼年期
「“言葉”の深い統一」
いらだつエクリチュール
移行
書斎の中の仮面
不安定な均衡
銘=登録なきエクリチュール
ジャンルのパロディ ほか)
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