メアリ・ダグラス
( だぐらす,めあり )1921-2007年。イギリスの社会人類学者、比較宗教学者。オックスフォード大学セントアンズ・カレッジ卒業。オックスフォード人類学研究所でエヴァンズ=プリチャードに師事。コンゴでの現地調査などを経て、ロンドン大学社会人類学教授をつとめる。1977年に米国に移住、ノースウェスタン大学、プリンストン大学で教鞭をとる。1988年に英国に戻る。著書に『儀礼としての消費──財と消費の経済人類学』『身体としての象徴──コスモロジーの研究』などの著書がある。
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穢れや不浄を通し、秩序や無秩序、存在と非存在、生と死などの構造を解明し、その文化のもつ体系的宇宙観に迫る古典的名著。 【解説: 中沢新一 】
1,760
円978-4-480-09186-4
0139
-28-1
2009/03/10
文庫判
448
頁多くの文化の祭式において、本来拒否されるべき不浄なるものが聖なる目的のために使われるのはなぜだろうか。フレーザーからサルトル、エリアーデにいたるまで多くの人類学的成果を吟味しながら、穢れを通して浮かび上がる、秩序と無秩序、生と死、形式と混沌の関係に鋭く迫る。穢れとは、秩序創出の副産物であると同時に、既存の秩序を脅かす崩壊の象徴、そして始まりと成長の象徴であり、さらに穢れと水はその再生作用において同一をなすものであると位置づける。1966年の刊行以来、世界中に大きな衝撃を与えた名著。
第1章 祭祀における不浄
第2章 世俗における汚穢
第3章 レビ記における「汚らわしいもの」
第4章 呪術と奇蹟
第5章 未開人の世界
第6章 能力と危険
第7章 体系の外縁における境界
第8章 体系の内部における境界
第9章 体系内における矛盾
第10章 体系の崩壊と再生
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