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定価

1,540

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09195-6

Cコード

0110

整理番号

-38-1

2009/01/07

判型

文庫判

ページ数

368

解説

内容紹介

すべては相対的で、唯一絶対の真理や正しさはない―この相対主義の「論理」を相対主義自身にも適用し、極限まで追いかける。その最果ての地で、どのような風景が目撃されるのか?本書では、ルイス・キャロルのパラドクス、マクタガートによる時間の非実在性の証明、デイヴィドソンの概念枠批判、クオリア問題等を素材に、「相対化」の問題を哲学する。相対主義を純化し蒸発させることを通して、「私たち」の絶対性を浮き彫りにすると同時に、その「私たち」も到達しえない“他なるもの”の姿を鮮やかに描き出す。ダイナミックな哲学の思考運動が体感できる名著。

目次

序章 「地平線と国境線」と「足の裏の影」
第1章 相対主義という考え方
第2章 プロタゴラスの人間尺度説
第3章 相対主義は自己論駁的か
第4章 アキレスと亀とルイス・キャロルの「三者関係」
第5章 相対主義とその周辺
第6章 「枠組み」の問題
第7章 「ない」よりもっと「ない」こと
第8章 「ない」ことの連鎖
第9章 相対主義と実在論の極限における一致

著作者プロフィール

入不二基義

( いりふじ・もとよし )

入不二基義(いりふじ・もとよし):1958年生まれ。東京大学文学部哲学科卒業、同大学院博士課程単位取得。専攻は哲学。山口大学助教授をへて、現在、青山学院大学教育人間科学部教授。主な著書に『現実性の問題』(筑摩書房)、『哲学の誤読――入試現代文で哲学する!』(ちくま新書)、『相対主義の極北』(ちくま学芸文庫)、『時間は実在するか』(講談社現代新書)、『時間と絶対と相対と――運命論から何を読み取るべきか』(勁草書房)、『足の裏に影はあるか? ないか?――哲学随想』(朝日出版社)、『あるようにあり、なるようになる――運命論の運命』(講談社)など。共著に『運命論を哲学する』(明石書店)、『〈私〉の哲学 を哲学する』『〈私〉の哲学 をアップデートする』(春秋社)などがある。

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