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ちくま学芸文庫

ゲームの理論と経済行動Ⅱ

協調と結託の数学

第1巻でのゼロ和2人ゲームの考察を踏まえ、第2巻ではプレイヤーが3人以上の場合のゼロ和ゲーム、およびゲームの合成分解について論じる。

定価

1,760

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09212-0

Cコード

0141

整理番号

-29-2

2009/06/10

判型

文庫判

ページ数

464

解説

内容紹介

経済学に数学を用いるには、物理学者が行うようにまずは特殊な個別の問題を数学的に記述し、厳密な証明を与えつつ理論を一般化していかなければならない―ヒルベルトを師と仰ぎ、量子力学の数学的基礎付けで若くして不朽の業績を挙げたフォン・ノイマンは、経済学をも厳密な“科学”と捉えた。第1巻におけるゼロ和2人ゲームの定式化を踏まえ、本巻ではプレイヤーが3人以上の場合のゼロ和ゲームについて議論を展開し、n人ゲームの一般論へ向けた基礎をさらに積み上げていく。全3巻の中核をなす議論である。

目次

第5章 ゼロ和3人ゲーム(予備的考察
単純多数決3人ゲーム ほか)
第6章 一般理論の定式化、ゼロ和n人ゲーム(特性関数
与えられた特性関数をもつゲーム ほか)
第7章 ゼロ和4人ゲーム(予備的考察
立方体Qの特別な点についての議論 ほか)
第8章 参加者n≧5の場合についての若干の考察(ゲームのさまざまな類のもつ自由度
対称な5人ゲーム)
第9章 ゲームの合成と分解(合成と分解
理論の修正 ほか)

著作者プロフィール

J.フォン・ノイマン

( のいまん,J.ふぉん )

1903-57年。ハンガリー、ブダペスト生まれの数学者。ゲッティンゲンでヒルベルトに師事の後、渡米。量子力学、ゲーム理論、計算機科学、気象学など多岐にわたる分野で業績を挙げた。著書に『量子力学の数学的基礎』(みすず書房)、『ゲームの理論と経済行動』、『計算機と脳』(以上、ちくま学芸文庫)などがある。

О.モルゲンシュテルン

( もるげんしゅてるん,О )

1902~77年。ドイツ、ゲルリッツ生まれの経済学者。ウィーン大学で教鞭を執った後、1938年にプリンストン大学に移る。本書に結実したゲーム理論研究のほか、ビジネス・サイクル理論や国際貿易などについて優れた研究を行った。

銀林浩

( ぎんばやし・こう)

1927年、東京生まれ。東京大学理学部数学科卒業。明治大学名誉教授。遠山啓とともに「水道方式」と呼ばれる算数の指導方法を提唱し、自らも数学教育協議会委員長として普及に努めた。著書に『量の世界:構造主義的分析』(麦書房)、『水道方式による計算体系』(遠山啓との共著、明治図書出版)など、訳書にベル『数学をつくった人びと』(共訳、ハヤカワ文庫)、コクセター『幾何学入門』(ちくま学芸文庫)などがある。

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