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ちくま学芸文庫

無限解析のはじまり

——わたしのオイラー

定価

1,540

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09225-0

Cコード

0141

整理番号

-31-1

2009/07/08

判型

文庫判

ページ数

432

解説

内容紹介

無限小と無限小の比?!虚数の対数?!まだ無限小や虚数の存在そのものが疑われていた時代に、ひとりオイラーはどのような数学世界を見ていたのか。彼は18世紀までのさまざまな数学的発見に的確な意味と位置を与え、それをもとにいくつものジャンルで近代数学の基礎設計図を描いた。その論文は生涯に800篇を越えた。本書は「いちばん初めの物語を紡いだ人」オイラーの数学的センスに直接触れ、数学が生まれる瞬間をさぐった原典講読。今回は、無限解析、数論、複素解析の3つのテーマに絞った。ていねいに原論文を読み解き、書簡をひもといて新しいオイラー像が描かれる。文庫版書き下ろし。

目次

1 無限解析のはじまり(近代数学の建設者
無限の世界
曲線の根底にあるもの ほか)
2 オイラーの数論(バシェのディオファントスとサミュエルのディオファントス
フェルマからオイラーへ
素数の形状に関するラグランジュの理論 ほか)
3 ベルヌーイの等式とオイラーの公式―複素解析の誕生(ベルヌーイの等式
ライプニッツとベルヌーイの論争
対数の無限多価性の発見 ほか)

著作者プロフィール

高瀬正仁

( たかせ・まさひと )

1951年、群馬県生まれ。東京大学教養学部基礎科学科卒業、九州大学大学院修了。理学博士。数学者、数学史家。元・九州大学基幹教育研究院教授。著書『高木貞治とその時代』(東京大学出版会)、『人物で語る数学入門』(岩波新書)、訳書ガウス『ガウス整数論』(朝倉書店)、ヤコビ『楕円関数論序説』(講談社)ほか多数。

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