loading...

ちくま学芸文庫

維新の夢

——渡辺京二コレクション1 史論

定価

1,650

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09379-0

Cコード

0195

整理番号

-11-2

2011/06/08

判型

文庫判

ページ数

512

解説

内容紹介

『逝きし世の面影』の著者渡辺京二は、日本近代史の考察に、生活民の意識を対置し、一石を投じてきた思想家である。その眼差しは表層のジャーナリズムが消費する言説の対極にある。本巻には、西欧的な市民社会の論理では割り切ることのできない、大衆の生活意識にわだかまる「ナショナル」なものを追求した「ナショナリズムの暗底」、明治国家への最大の抵抗者としての西郷隆盛を常識的定説から救抜する「逆説としての明治十年戦争」、北一輝と日本近代の基本的逆説の関連を問う「北一輝問題」など、日本近代史を根底から捉え返すことを試みた論考を集成する。

目次

ナショナリズムの暗底
近代天皇制の神話
戦争と基層民―天皇制国家の円環
風土と反権力
北一輝問題
北一輝とアジア的共同主義
岡倉天心とその「アジア」
石光真清とその異郷
権藤成卿における社稷と国家
二・二六叛乱覚え書
カオスとしての維新
小楠の道義国家像
逆説としての明治十年戦争
異界の人―西郷隆盛の生と死
死者の国からの革命家
西南戦争とはなにか
人民抵抗権の狂熱―熊本協同隊
協同隊と中津隊
『翔ぶが如く』雑感

著作者プロフィール

渡辺京二

( わたなべ・きょうじ )

1930年京都生まれ。旧制第五高等学校を経て、法政大学社会学部卒業。評論家。河合文化教育研究所特別研究員。主な著書に『評伝宮崎滔天』(書肆心水)、『渡辺京二評論集成』全四巻(葦書房)、『北一輝』(毎日出版文化賞受賞、ちくま学芸文庫)、『逝きし世の面影』(和辻哲郎文化賞受賞、平凡社ライブラリー)、『江戸という幻景』『アーリイモダンの夢』(ともに弦書房)、『黒船前夜』(大佛次郎賞受賞、洋泉社)、『維新の夢』『民衆という幻像』(ともにちくま学芸文庫)、『女子学生、渡辺京二に会いに行く』(共著、亜紀書房)などがある。

小川哲生

( おがわ・てつお )

1946年宮城県生まれ。大和書房、JICC出版局(現・宝島社)、洋泉社を経て、現在フリー編集者。40年間に企画編集した書籍は400冊になる。

本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。

  • [*]は必須項目です。おそれいりますが、必ずご記入をお願いいたします。
  • (ここから質問、要望などをお送りいただいても、お返事することができません。あしからず、ご了承ください。お問い合わせは、こちらへ)
  • ※お寄せいただいたご意見・ご感想の著作権は小社へ帰属し、当ホームページや小社出版物に転載させていただく場合がございます。
  • ※ご意見・ご感想への返信はいたしておりません。ご了承ください。

「ちくま学芸文庫」でいま人気の本

いま話題の本