タキトゥス
( たきとぅす )56頃-120年頃。ローマ帝政初期の歴史家。元老院議員として、法務官、執政官を務め、晩年にはアシア属州(小アジア西部)知事となる。共和政への郷愁と元首政への疑問を文筆活動の主題とし、『雄弁家についての対話』『同時代史』『年代記』などを著わす。
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暴帝ネロの自殺後、ローマ帝国に泥沼の内乱が勃発した。各地の総督がその配下の軍隊に担がれて、次々と皇帝となったのである。紀元69年1月1日、ゲルマニア軍のウィテッリウスは、ヒスパニア総督であった元首ガルバに叛旗を翻す。アレクサンドリア軍からは、ウェスパシアヌスが皇帝として奉戴されていた。その結果、多くの市民の血が流れ、三人の皇帝が斃れた。そこには、人間の欲望が絡みあい、殺戮、陰謀、裏切りなど、凄まじい政争が繰り広げられた。本書は、希代の歴史家タキトゥスが、この同時代の壮大な歴史ドラマを、臨場感溢れる雄渾な筆
序
ローマ帝国の状況
ガルバとピソの養子縁組
オトの叛逆
ガルバの抵抗と最期
ゲルマニア軍の蜂起とウィテッリウスの擁立
ウィテッリウス派の将兵、イタリアへ進撃開始
オトと首都と属州
首都の不穏な気配
オトの出陣〔ほか〕
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