川喜田愛郎
( かわきた・よしお )1909-96年。東京生まれ。1932年東京帝国大学医学部卒業。同大学助教授を経て49年千葉大学教授、68年千葉大学学長。専門はウイルス学、医学史。著書に『近代医学の史的基盤』上・下(日本学士院賞受賞)、『感染論』(以上、岩波書店)ほか、『生物と無生物の間』、『パストゥール』(以上、岩波新書)、『病気とはなにか』(筑摩書房)などがある。
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病気は単なる身体的異変ではなく、苦しみや悩み、死への不安などと不可分であり、医者と患者のあいだには心理的・倫理的な関係が不可欠である。現代の医療現場でしばしば見過ごされがちな“病人の存在”を見据えつつ、医学の歴史、ヒトの体や病気のしくみを学び、病気とは何か、医学とは何かを考える。
第1部 現代医学の歴史的座標(医学はどのようにしてはじまったか
西欧医学における近代の曙光
近代医学の発展
現代医学の形成と日本の医学)
第2部 医学の基礎としてのヒトの生物学(医学と生物学
ヒトの生物学)
第3部 医学と医療(その1)―病気の理法(病気の生物学
人の心と病気および心の病気)
第4部 医学と医療(その2)―医療、健康(診断と治療
病人への対応
健康の諸問題)
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