木村陽二郎
( きむら・ようじろう )1921―2006年。山口市生まれ。東京帝国大学植物学科卒業。東京大学教授・中央大学教授などを歴任。専攻、生物学・生物学史。著書に『日本自然誌の成立』『ナチュラリストの系譜』(中央公論社)『シーボルトと日本の植物』(恒和出版)『生物学史論集』(八坂書房)ほか。
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生命とは何か。古代ギリシアで科学が芽生えて以来、人々は生命の神秘に思いを巡らせ、医学・生物学の大発見を絶えず歴史に刻みつけてきた。本書は生命をめぐる人類の長い探究活動のなかから、世界を変えた記念碑的著作10篇を精選。ヒポクラテスの医学とアリストテレスの自然学に始まり、ハーヴィ、デカルトの機械論的人間観、ラマルクとダーウィンの進化論、メンデルとモーガンによる遺伝研究、そしてワトソン、クリックによるDNAの二重らせん構造の発見へ―。時代背景や歴史の流れを概観した解説文を各原典に付し、2500年の歴史を展望できるアンソロジー。
1 科学的生命観『神聖病について』―ヒポクラテス
2 生命現象の考察『動物部分論』―アリストテレス
3 生命現象への実験『動物の心臓と血液との運動に関する解剖学的研究』―ハーヴィ
4 生命と機械『人間論』―デカルト
5 生命と決定論『実験医学序説』―ベルナール
6 生命と進化『動物哲学』―ラマルク
7 進化の機構『種の起源』―ダーウィン
8 生命の単位、遺伝子『雑種植物の研究』―メンデル
9 遺伝子と染色体『遺伝子説』―モーガン
10 生命と分子『デオキシリボ核酸の構造』―ワトソン、クリック
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