松下幸子
( まつした・さちこ )1925年生まれ。東京女子高等師範学校家政科を卒業。埼玉師範学校、埼玉大学を経て、1965年より1991年まで千葉大学に勤務。現在千葉大学名誉教授。国立劇場(第一食堂十八番)や歌舞伎座などで、江戸料理の再現を手掛けている。著書に『祝いの食文化』(東京美術)、『図説江戸料理事典』(柏書房)、『錦絵が語る江戸の食』(遊子館)、共著に『料理文献解題』(柴田書店)、『再現江戸時代料理』(小学館)、『料理いろは包丁』(柴田書店)などがある。
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鰹の刺身に芥子を添えて、鱧皮なますと、白和えで冷や酒を一献。鬼平が目を細め、梅安が舌鼓打った献立の数々。醤油などの調味料が完成し、流通網が整備された江戸時代に、日本料理は急激な発展を遂げる。加えて、大名家お抱え料理人らが料理心得本、レシピ集を多数刊行したことから、家庭でも、素材を生かしつつ小技をきかせた、粋な料理が作られるようになった。本書では、『豆腐百珍』『名飯部類』『黒白精味集』『素人庖丁』など、江戸時代に出版された数百冊の料理書から、当時愉しまれた献立約七十種と、その作り方を紹介する。江戸時代の料理
江戸料理入門
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