中村禎里
( なかむら・ていり )1932年、東京生まれ。東京都立大学生物学科卒業。立正大学教養部教授を経て仏教学部教授。同大名誉教授。専攻は科学史、民俗生物学。生物学を中心として歴史・民俗に関連した著書も多い。『ルイセンコ論争』『近代生物学史論集』(ともに、みすず書房)、『危機に立つ科学者』(河出書房新社)、『動物たちの日本史』(海鳴社)、『動物たちの霊力』(筑摩書房)などがある。
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生物学はどのように発展してきたのだろう。教科書では、血液の循環や細胞の発見などの結果だけが列挙され、そこにいたる研究者間の論争までが解説されることは少ない。たとえば進化論にはラマルクをはじめ多くの進化論があった。ダーウィンはなぜそれらにまさっていたのか。自然淘汰への強い確信は、家畜や栽培植物の地道な研究があったからなのか。またメンデルの遺伝の法則が、長く埋もれていた理由は何だったのだろう。本書は、時代思想や社会背景をも描写しながら、高い水準で生物学と歴史学を織り上げた壮大な通史。綿密な文献資料、人名索引は生物学史のための便覧としても使える。
第1章 生物にかんする知識のはじまり
第2章 最初の体系化
第3章 停滞と曙光
第4章 近代生物学の成立
第5章 飛躍の準備
第6章 進化論
第7章 実験生物学の復権
第8章 現代の生物学
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