E・シュレーディンガー
( しゅれーでぃんがー,E )1887‐1961年。ウィーン生まれの理論物理学者。電子の波動の従うべき方程式を導き、「波動力学」を確立。その業績が認められ1933年にノーベル物理学賞を受賞した。その一方で科学と人間存在、科学と精神の問題などについての思索を深め、晩年には物理学の枠を超えた壮大な哲学を展開した。著書に『生命とは何か』(岩波文庫)、『精神と物質』(工作舎)などがある。
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円978-4-480-09617-3
0140
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2014/07/09
文庫判
224
頁古代ギリシャ人が思い描いた「原子」の世界観は、量子力学の確立によって現代に甦ったかに見える。けれども量子の奇妙な振る舞いは、「自然とは何か」という問に答えるどころか謎を深めるばかりであった。波動力学の提唱者として物理学の最前線に立っていたシュレーディンガーは科学の役割を、そして人間存在の意味をどのように考えていたのだろうか?高名な『生命とは何か』に続く晩年の講演録。新訳。
自然とギリシャ人(古代の思想に立ち返る動機
理性と感覚の争い
ピタゴラス学派
イオニアの啓蒙運動
クセノパネスの信条、エペソスのヘラクレイトス
原子論者
科学の特別な特徴とは何か?)
科学と人間性(生き方における科学の精神的意味合い
真の重要性を打ち消しかねない科学の実際的成果
物質に対する人々の考え方の根本的な変化
基本的概念は物質でなく形である
わたしたちの「モデル」の本質
連続的記述と因果性
連続性の複雑さ
付け焼き刃の波動力学
主体と対象との境界は崩れたとされる
原子か量子か―連続性の複雑さから逃れるための古くからの呪文
物理的不確定性は自由意志にチャンスを与えるか?
二ールズ・ボーアのいう、予測を妨げるもの)
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