カール・ヤスパース
( かーる・やすぱーす )1883-1969年。精神病理学から哲学に転じ、実存主義哲学を創唱したドイツの哲学者。1921年にハイデルベルク大学哲学教授となるが、1937年にナチスからユダヤ系夫人との離婚勧告を受け拒否。これにより大学を追放される。戦後復職し総長代理となるが、1948年にスイス・バーゼル大学教授に転じ1961年まで同大学で教えた。主な著書に『哲学』『現代の精神的状況』『精神病理学総論』『歴史の起源と目標』などがある。
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時の政権に抗いながらも侵略国の国民となってしまった人間は、いったいにどう戦争の罪と向き合えばよいのか。戦争責任論不朽の名著。
1,210
円978-4-480-09669-2
0110
-25-1
2015/03/10
文庫判
256
頁哲学者ヤスパースは、第二次大戦敗戦戦直後、「戦後」を生き抜く指針となる、敗戦国民の責任の取り方を論じた。曰く罪の種類を刑法上の罪、政治上の罪、道徳上の罪、形而上的な罪に四分類し、刑罰の対象を個人のレベルに限定しつつ、国民全体としては侵略の歴史を保持し続けることで罪を償うというもの。戦勝国の罪にも触れながら責任のありかを追究した本書の思索は、いまなお、あらゆる戦争責任論のベースとなっている。
ドイツにおける精神的状況に関する講義の序説(大学の現状、新たな自由)
罪の問題(区別の図式
ドイツ人としての問題)
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