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ちくま学芸文庫

村上春樹の短編を英語で読む 1979~2011 上

英訳された作品を糸口に村上春樹の短編世界を読み解き、その全体像を一望する画期的批評。村上の小説家としての「闘い」の様相をあざやかに描き出す。

定価

1,430

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09945-7

Cコード

0195

整理番号

-38-2

2019/10/09

判型

文庫判

ページ数

432

解説

内容紹介

英訳された作品を手がかりに村上春樹の短編世界を読み解き、その全体像を一望する画期的批評。短編小説からアプローチすることで、村上がそのデビュー時から、どのような課題にぶつかり、固有の困難を自らに課し、それらを克服してきたかが見えてくる―。上巻では、「言葉」か「物語」かの二者択一という問いに突き当たった「初期」、そして、本格長編『羊をめぐる冒険』以降、はっきりと「物語」に軸足を置くことになった「前期」の作品群をあつかう。英語での講義をもとに日本語で書かれた、平明にしてライブ感あふれる一冊。

目次

序 「井戸」の消滅―『ねじまき鳥クロニクル』から『1Q84』へ
第1部 初期 物語と無謀な姿勢(最初の選択―「言葉」か「物語」か
「無謀な姿勢」はどこから来るか―「中国行きのスロウ・ボート」
観念と初心―「貧乏な叔母さんの話」
「耳をすませる」こと―「ニューヨーク炭鉱の悲劇」)
第2部 前期 喪失とマクシムの崩壊(卑小な「空白」―「午後の最後の芝生」
強奪と交換―「パン屋再襲撃」
「ないこと」があること、「ないこと」がないこと―「象の消滅」
マクシムの崩壊―「ファミリー・アフェア」)

著作者プロフィール

加藤典洋

( かとう・のりひろ )

1948年、山形県生まれ。文芸評論家。早稲田大学名誉教授。東京大学文学部仏文科卒業。著書に『敗戦後論』(ちくま学芸文庫、伊藤整文学賞受賞)、『言語表現法講義』(岩波書店、新潮学芸賞受賞)、『小説の未来』『テクストから遠く離れて』(朝日新聞社/講談社、両著で桑原武夫学芸賞受賞)、『アメリカの影』『日本風景論』(講談社文芸文庫)、『日本の無思想』(平凡社新書)、『さようなら、ゴジラたち』『3.11 死に神に突き飛ばされる』(岩波書店)、『人類が永遠に続くのではないとしたら』(新潮社)など多数。

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