家近良樹
( いえちか・よしき )1950(昭和25)年、大分県生まれ。同志社大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。中央大学博士。専攻は幕末史を中心とした日本近代史。現在、大阪経済大学特別招聘教授。主な著書に『その後の慶喜』(ちくま文庫)、『西郷隆盛』(ミネルヴァ書房)、『西郷隆盛 維新150年目の真実』(NHK出版新書)、『ある豪農一家の近代』(講談社選書メチエ)、『老いと病でみる幕末維新』(人文書院)、『江戸幕府崩壊』(講談社学術文庫)など。
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1867年、大政奉還を行った徳川慶喜は歴史の表舞台から姿を消し、1913年に没するまで時代との係わりを断って静かに暮らした。旧幕臣たちとの微妙な関係、狩猟や写真など多岐にわたる趣味、たくさんの子どもを作った家庭人としての側面、そして自分を追い落とした明治政府と皇族への感情。謎に包まれた「最後の将軍」の長い余生を第一人者が鮮やかに浮かび上がらせる。
プロローグ 表舞台から姿を消した徳川慶喜
第1部 静岡時代の徳川慶喜(恭順表明から静岡に至るまで
言動を律する趣味人―明治初年代
取り戻されたゆとり―明治十年代
身内・知己の死と新しいものへの関心―明治二十年代)
第2部 東京時代の徳川慶喜(修復された皇室との関係―公爵授与以前
老いと自分史への協力―公爵授与以後)
エピローグ 家範の制定と慶喜の死
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