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ちくま文庫

星の文学館

——銀河も彗星も

稲垣足穂も、三浦しをんも、澁澤龍彦も、私たちはみな心に星を抱いている。あなたの星はこの本にありますか? 輝く35編の文学アンソロジー。

定価

902

(10%税込)
ISBN

978-4-480-43529-3

Cコード

0193

整理番号

-13-4

2018/07/09

判型

文庫判

ページ数

384

解説

内容紹介

「新しい星が現れたかわりに、古いなにかが姿を消したかもしれない」―寺山修司の描く盲目の少女はこうつぶやく。三浦しをんの「冬の一等星」で星と星を細い線で結ぶ映子も、不気味な光を散らす箒星を見た内田百(けん)(「けん」は「もんがまえ」に「月」)も、占星術師ノストラダムスの予言に分け入る澁澤龍彦も、みな心に自分の星を抱いて空を見上げる。あなたの星はこの本にありますか?美しく輝く35篇の星の文学アンソロジー。

目次

1 天の川と七夕
星空をながめて 山口誓子
天の河 川端康成
ようか月の晩 宮本百合子
七夕祭 鷹野つぎ
たなばたさま 野上弥生子
七夕幻想 安東次男
七夕竹 石田波郷

2 ハレー彗星と日蝕
星を造る人 稲垣足穂
ハレー彗星 森繁久彌
箒星 内田百閒
箒星 金子光晴
コメット・イケヤ Comet-Ikeya 寺山修司
日食 三島由紀夫

3 太陽系の惑星
太陽神ラーの楽園――エジプト『死者の書』(4)―― 水木しげる
太陽征伐 下村湖人
太陽がすごすぎ&美しくって 川上未映子
太陽と月 武者小路実篤
火星を見る 荒正人
火星の運河 江戸川乱歩
月と土星(朗読のために) 丸山薫
水の星 茨木のり子
中世の星の下で 阿部謹也

4 天体観測と星座
天体望遠鏡が怪しい 中村紘子
湖畔の星 尾崎喜八
星 岡本かの子
冬の一等星 三浦しをん
星のわななき 原民喜
北極星発見 上林暁
よだかの星 宮沢賢治

5 宇宙の深淵
宇宙のへりの鷲――書かれなかった小説を批評する 大江健三郎
宇宙人 倉橋由美子
星碁 小松左京
星位と予言 澁澤龍彦
二十億光年の孤独 谷川俊太郎
宇宙について 埴谷雄高

編者エッセイ 言葉が紡ぐ物語、計算が導く物語 和田博文

著作者プロフィール

和田博文

( わだ・ひろふみ )

和田 博文(わだ・ひろふみ):1954年、横浜市生まれ。東京女子大学現代教養学部特任教授・東洋大学名誉教授。ロンドン大学SOAS、パリ第7大学、復旦大学大学院の客員研究員や客員教授を務めた。著書に『日本人美術館のパリ 1878-1942』(平凡社)、『三越 誕生!――帝国のデパートと近代化の夢』(筑摩選書)、『海の上の世界地図――欧州航路紀行史』(岩波書店)、『シベリア鉄道紀行史――アジアとヨーロッパを結ぶ旅』(筑摩選書、交通図書賞)、『資生堂という文化装置 1872-1945』(岩波書店)、『飛行の夢 1783-1945』(藤原書店)など、編著に『モダン東京 地図さんぽ』(風媒社)、『猫の文学館』Ⅰ・Ⅱ、『月の文学館』『星の文学館』『森の文学館』『石の文学館』(ちくま文庫)などがある。

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