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ちくま文庫

三角でもなく 四角でもなく 六角精児 呑み鉄とギター

風が吹いてきたよ それも人生半ば過ぎてから。

大好きな事を長い歳月かけ大事にしてると必ずそこに新しい風が吹いてくる。乗り鉄旅や音楽活動について綴る日乗エッセイ第二弾。解説 春風亭昇太

定価

1,155

(10%税込)
ISBN

978-4-480-44025-9

Cコード

0195

整理番号

-11-2

2025/07/10

判型

文庫判

ページ数

352

解説

春風亭昇太

内容紹介

鉄道も音楽もそうだ。好きな事を長い歳月かけ大事にしていると、必ずそこに新しい風が吹いてくる。人生半ばを過ぎて、「?み鉄」も「六角精児バンド」も、近頃益々楽しくなってきた。オフの日ならではの鉄道旅とスナック探訪、日々の生活、愛すべき街・お酒・本、音楽活動について、「俳優六角精児」でなく、ただの「六角精児」として綴る、日乗エッセイの文庫版第二弾。
解説 春風亭昇太
カバーデザイン 名久井直子
カバーイラスト カメントツ

目次

1 あの列車にのって
列車の待ち合わせ時間のお愉しみ   
生きてる限り楽しい事は続かないのだ   
秘境駅をなめてはいけない   
個室寝台でパンツ一丁   
関西の私鉄に乗って山里へ   
美人女優と一緒に夢の鉄道旅行   
周到な計画が次々崩壊   
降り立った駅、その見知らぬ町をブラブラ   
廃線が心配なローカル線に乗ろう   
車窓越しに見る夜明けは旅の宝物だ   
最果ての地のスナックで芯から酔う   
とびきりの絶景車窓、教えます   
鉄道に乗るのは目的がある時ばかりではない   
北陸は確かに近くなったけれど   
ローカル鉄道、競艇、そして墓参り   
NHKさん壇蜜さんとのライフワーク
新幹線で北の大地へ行ってみた   
ローカル鉄道で巡る東北の旅   
鉄道マンが感動した『シン・ゴジラ』   
気ままに全国を巡る「呑み鉄」の旅   
そうだ房総半島へ行こう   
思い付いてぶらり四国への旅   
「青春きっぷ」でオッサン二人旅   
列車の旅でボートレースの難しさを知る   
休日の予定を巡らす幸せな時間 

2 相応に歳とる日々
カメよ、今夜も有り難う   
被告席と傍聴席の間で僕は 
本当の偽物   
近くて遠きインターネット   
初めて持ったクレジットカード   
女ばかりの中に男が一人
子猫たちがやって来た   
心筋梗塞と向き合う   
銭湯が苦手だ   
猫の名前は「ヒロシ」   
買い物の魔力   
久し振りに実家に帰ってみようかな   
さあ引っ越し。隠し持ってたアレをどうするか   
斯くもふざけた僕の食生活   
長く共に暮らして来た亀に幸あれ   
妻が帰る前に我が不始末を隠蔽せねば   
どうやら僕は意外と猫が好きらしい   
雌の柴犬を飼うことに決めた   
そろそろ家を買ってもいいのだろうか   
居酒屋で働く妻を横目に酒を呑む   
住宅ローンを組んで家を買った

3 旅の空、まちのネオンへ
あのう、有名人ですか?   
すすきのの切ない夜   
青森のキャバクラで見たもの   
ピチピチギャルをお願いします   
当てなき旅に出た   
ベトナムでドケチ野郎になっちまった   
今宵も何処かのスナックで   
神聖な場所の隣に魔窟あり   
南の島のビーチで愚かな僕は   
日本最南端の寿司屋に行って来た   
ギリシャの建物を見て思った事   
幼馴染みへ三十余年ぶりの告白   
ブルースシンガー「さこ大介」のぬくもり

4 僕の好きな街・酒・本
酒の中の酒   
今夜も心が夜食を求める村田選手はほぼ完璧に試合を運んだ
街から昭和が消えて行く   
新生・下北沢駅に立ち喰い蕎麦を!   
一杯百五十円のラーメンを君とよく食べたよな   
かつて此処はもっと切実な街だった   
フラフラと古巣の下北沢で?む   
カレーを食べに大阪へ   
怪しすぎだぞM寺会館   
化学調味料がたまらなく好きだ!   
それでも僕は立ち喰い蕎麦の味方です   
僕は名古屋であんかけスパを食べ続ける 
「明石焼き」は故郷の味   
作家より役者のほうが食っていける   
凄玉の漫画を見つけた! 
「北町貫多」と在りし日の自分   
「西村賢太自選短篇集」解説   
西村賢太絶筆作『雨滴は続く』書評

5 六角精児バンドの旅
青春時代の夢の残滓   
ラジオを聴いて少年は大人になった   
ギターは弾くより触るのが好きなのだ   
高校三年の夏、旅の空で聴いた歌   
思い出の曲を電波に乗せて   
六角精児バンドがCDアルバムを作るのだ   
少し金を貸してくれないか   
原始的ライブ空間にハマる   
デビューCDの大ヒット計画   
実は僕も昔、他人が作った曲を   
僕のライブに昔の友が来てくれた   
脇役とベースギターはどこか似ている 
楽しき哉、酒と音楽に浸る日々   
タンゴと生きた比類なき日本人歌手の話   
勝手にウッドストックに出る   
気が付けばギターを買っている 
三十二年振りに再会した友とステージに立つ   
『ディーゼル』の故郷へ向かう旅   
体の中に感動が広がるファドの調べ   
そっと寄り添うだけの音楽   
満員電車で涙が溢れた「コージー大内」の歌   
魂を刻むベーシスト「ゴロウちゃん」   
アコースティックギターの名手ベスト5   
人生について考えた博多でのライブ   
美声のお礼に彼にあげたギブソン   
カツオコーナーで出会った名曲を   
歌が下手なら人間をさらけ出す   
完成したCDを手売りする   
『只見線のうた』に願いを込めて   

あとがき   
解説 春風亭昇太 

著作者プロフィール

六角精児

( ろっかく・せいじ )

六角精児(ろっかく・せいじ):1962年兵庫県生まれ。神奈川県立厚木高等学校卒業、学習院大学中退。’82年に劇団「善人会議」(現「扉座」)の旗揚げに参加。以降、ドラマ、映画、舞台と幅広く活躍。’09年に映画『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』で映画初主演。近年の主な出演作に、ドラマ『エルピス』、映画『すばらしき世界』『花まんま』、ミュージカル『レ・ミゼラブル』などがある。また、鉄道好きとして知られ、『六角精児の呑み鉄本線・日本旅』(NHK BS)などに出演。ミュージシャンとしても活動し、’24年、「六角精児バンド」3rdアルバム『ともだちのうた』(ホームワークレコード)を発表。NHKラジオ『ふんわり』ではパーソナリティーを務める。著書に、『六角精児の無理しない生き方』(主婦の友社)などがある。

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