ゾラ・ニール・ハーストン
( ぞら・にーる・はーすとん )ゾラ・ニール・ハーストン(Zora Neale Hurston) 1891‐1960年。アメリカ合衆国南部に生まれる。小説家、民俗学者、戯曲家、民族誌家、文化人類学者。4つの小説、2つの民話集、自伝、50作以上の短編のほか、エッセイや戯曲などものこす。主な著作には本書のほか、『ヨナとうごまの木』、『騾馬とひと』、『自伝 路上の砂塵』、『山上の人、モーゼ』、『全短編集』などがあり、中でも『彼らの目は神を見ていた』はベストセラーになった。
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20世紀前半、黒人女性学者がカリブ海宗教研究の旅に出る。秘儀、愛の女神、ゾンビ――学術調査と口承文学を往還する異色の民族誌。解説 今福龍太
1,760
円978-4-480-51058-7
0114
-57-1
2021/07/08
文庫判
464
頁今福龍太(予定)
私たちの世界には生者と死者がいる。だが、ハイチには生者と死者がいて、それからゾンビがいるのだ――。20世紀前半の人類学者ハーストンは、米国南部の黒人民話の調査を経て、カリブ海域へフィールドワークの旅に出る。その成果たる本書は、習俗や秘儀等の民族誌的記述のみならず、ハイチの歴史や政治批評、調査体験談が縦横に挿入され、最後は音楽とダンスの始原についての短い神話で締めくくられる。ハーレム・ルネサンスの黒人作家としても知られる彼女の手法は、学術研究と口承文学のあわいを往還し、「遠い異文化の客観的記述」としての文化人類学に異議を投げかけた。〈異色の人類学〉の著作として名高い書。解説 今福龍太
第1部 ジャマイカ(雄鶏の巣
カレー・ゴート
猪狩り
通夜の歌
カリブの女たち)
第2部 ハイチの政治と人々(国家の再生
次の百年
黒いジャンヌ・ダルク
ルコントの死)
第3部 ハイチのヴードゥー(ヴードゥーの神々
ゴナーヴ島
アルカーエと、その意味するところ
ゾンビ
セクト・ルージュ
パルレー・シュヴァル・ウ(わが馬よ、語れ)
墓場の土、その他の毒
ドクター・リザー
神とホロホロ鳥)
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