長崎暢子
( ながさき・のぶこ )1937年、東京生まれ。東京大学名誉教授。専門、インド近代史、南アジア地域研究。
loading...
東インド会社の傭兵シパーヒーの蜂起に端を発し、インド亜大陸全体へと飛び火した大反乱。ムガル帝国皇帝を擁立した反乱軍はデリーに政権を樹立して闘争を繰り広げるが、内紛と分裂を経て、やがて大英帝国による直接統治という結末を迎える。この反乱を支えたのは、いったい何であったのか。農村社会の変容、ヒンドゥー教・イスラム教ほかの宗教、カースト制度など、本書は複雑なインド社会の根幹部分を丹念にすくいあげて分析しながら、そこに携わった多様な人々のリアルな姿も活写。20世紀の独立へと持ち越された、インド民族運動の真実の姿を描きだす。
反乱の予兆(エンフィールド銃
バーラクプル、一八五七年三月)
1 反乱の社会的背景(ムガル帝国
ムガル帝国の農村支配 ほか)
2 反乱政府―デリー、五月?九月(ムガル皇帝の登場
デリー攻撃 ほか)
3 反乱と農村社会(農民の蜂起
農民反乱の担い手 ほか)
4 各地の反乱(マラーター同盟の後裔
ナーナー・サーヒブ、カーンプルへ ほか)
結び
本書をお読みになったご意見・ご感想などをお寄せください。
投稿されたお客様の声は、弊社HP、また新聞・雑誌広告などに掲載させていただくことがございます。