トマス・ホッブズ
( とます・ほっぶず )トマス・ホッブズ(Thomas Hobbes):1588‐1679年。イギリスの哲学者・政治思想家。経験論・唯物論・唯名論を総合した立場に立ち、自然学・人間学・政治学の三部からなる壮大な哲学体系を構想する。自然権をもつ人間は、〈万人の万人に対する戦い〉にある自然状態から社会契約によって国家状態に移ると考えた。著書に『法の原理』『哲学原論』『ビヒモス』など。
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1,870
円978-4-480-51147-8
0131
-22-3
2022/12/08
文庫判
624
頁政治的共同体を永続させる諸原理は、聖書に由来するとして、次にキリスト教論が大規模に展開される。神の国と現世の政治的共同体との間に横たわる忠誠をめぐる分裂。ホッブズの政治理論はどのようにして問題の解決を図ったか。神の法は自然の法であるため、われわれは信義を守り、相互協約の上に設立された政治的主権者に服従すべきである。そしてそこにこそ来世における救済はある。これがホッブズの提示した答えであった。下巻には「第三部 キリスト教徒から成る政治的共同体について」「第四部 暗黒の王国について」を収め、巻末にはホッブズ問題に触れた訳者の解説的論考と年譜、索引を付す。
第3部 キリスト教徒から成る政治的共同体について(キリスト教政治学の諸原理について
聖書の諸篇の数、古さ、意図、権威および解釈者について
聖書の諸篇における霊、天使および霊感の意味について
聖書における神の王国、聖なる、神に捧げられた、および聖礼典の意味について
神の言葉および預言者たちについて ほか)
第4部 暗黒の王国について(聖書の誤った解釈に由来する霊的暗黒について
異邦人たちの宗教における魔物学およびその他の遺物について
空虚な哲学と架空の伝説とに由来する暗黒について
そうした暗黒に由来する利益および誰に対してそれが生じるかについて)
総括および結論
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