金井一薫
( かない・ひとえ )金井 一薫(かない・ひとえ):1969年東京大学医学部付属看護学校卒業。1976年慶応大学文学部卒業。87年ナイチンゲール看護研究所設立。ナイチンゲール看護研究所所長。徳島文理大学大学院看護学研究科教授。著書に『新版 ナイチンゲール看護論・入門』(現代社)、監訳に『実像のナイチンゲール』(リン・マクドナルド著 現代社)など。
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ナイチンゲールは統計学を駆使して感染予防策を訴え、新しい病室の在り方を提案、医療の世界での看護師の地位向上を図るなど、新しい時代を切り拓いた人だった。
白衣の天使というイメージのナイチンゲール。看護師として働いたのはたったの2年だった。クリミアの野戦病院でも、帰国してからも、病院の改革を行ったことはあまり知られていない。換気、衛生の大切さ(清潔なリネンや寝間着)、栄養を考えた食事やきれいな水など、二次感染を防ぐための手段を講じた。さらに、低く見られていた看護師を女性の仕事として確立するなど、新しい道を拓き、改革する女性でした。野戦病院で敵味方なく看病した白衣の天使という伝記のイメージを越えて、本当のナイチンゲール像に迫ります。
第1章 社会的自立を求めて苦悩の日々を送る
第2章 “淑女病院”勤務からクリミア戦争従軍へ
第3章 社会科学者として成長したナイチンゲール
第4章 ナイチンゲールが作成した統計図表
第5章 病院建築家の顔を持つナイチンゲール
第6章 ナイチンゲール、“看護とは何か”を解く
第7章 看護師教育を拓いたナイチンゲール
第8章 病院看護組織と看護師の働き方改革
第9章 助産師養成計画とその挫折をバネに
第10章 地域看護師養成事業と公衆衛生看護制度のめばえ
第11章 福祉国家への布石
第12章 ナイチンゲールが書いた印刷文献と手稿文献
第13章 穏やかな晩年
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