坂本拓弥
( さかもと・たくや )1987年東京都生まれ。千葉大学教育学部を卒業。東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科を単位取得退学。博士(教育学)。明星大学教育学部助教を経て、現在は筑波大学体育系助教。専門は体育・スポーツ哲学。特に身体論と欲望論。共編著に『探究 保健体育教師の今と未来 20講』(大修館書店)、共著に『スポーツと遺伝子ドーピングを問う:技術の現在から倫理的問題まで』(晃洋書房)、『はじめて学ぶ体育・スポーツ哲学』(みらい)などがある。
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ボールが怖い、失敗すると怒られるなどの理由で嫌われがちな体育だが、強さや速さよりも重要なことがある。「嫌い」を哲学で解きほぐせば、体育の本質が見える。
先生はエラそうだし、ボールは怖い!
体育なんか嫌いだ!という児童生徒が増えています。なぜ、体育嫌いは生まれてしまうのでしょうか。授業、教員、部活動。問題は色々なところに潜んでいます。そんな「嫌い」を哲学で解きほぐせば、体育の本質が見えてきます。強さや速さよりも重要なこととは?
「『体育』なんて好きにならなくてもいい」のです。最も重要なことは、みなさんが多様な他者とともに、自分自身のからだで、賢く、幸せに生きていくことです。そのためにも、たとえ体育の授業や先生、運動部やスポーツが嫌いになったとしても、みなさん自身のからだだけは、どうか嫌いにならないでください。(「おわりに」より)
第1章 「体育ぎらい」のリアル
第2章 体育の授業がきらい「規律と恥ずかしさ」
第3章 体育の先生がきらい「怖くても、ユルくても」
第4章 運動部がきらい「体育教師らしさの故郷」
第5章 スポーツがきらい「残酷で、すばらしい文化」
第6章 そもそも運動がきらい「だからこそ、からだに還る」
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