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ちくまプリマー新書

入門 男らしさの歴史

男はいつの時代も変わらないのか?

身体を鍛える、決闘文化、性的能力などなど、いつの時代も「男らしさ」は変化する。「ふつうの」男性、それに苦しむ男性、こぼれ落ちる男性の実態と背景を探る。

定価

1,034

(10%税込)
ISBN

978-4-480-68533-9

Cコード

0222

整理番号

501

2025/09/09

判型

新書判

ページ数

240

解説

内容紹介

人は男に生まれるのではない。男になるのだ、と言えます。 そして、時代が変われば、男らしさも変化します。 ……それをとらえるのが男性史研究です。そこでは英雄や偉人も登場しますが、男らしく生きる/生きようとする「ふつうの」男性も、男らしさに苦しむ男性も、男らしさから落伍した男性も重要な研究対象です。
――「はじめに」より

・決闘に応じる男の名誉
・徴兵を拒むのは臆病なのか
・男もハイヒールをはいていた

男はいつの時代も変わらないのか?

目次

はじめに

第一章 男らしさはつくられる――男性史の誕生
メンズ・リブ/男性史あるいは男らしさの歴史研究の幕開け/『男らしさの歴史』/男らしさのイメージ

第二章 男のからだを魅せる――身体とスポーツ
男性の身体とは何か/つくられる男性の身体/体操による身体鍛錬/男性国民の身体/近代スポーツ/オリンピックと理想的な身体/エリートとスポーツ/大学は日本スポーツの揺籃//男らしい身体の陰で

第三章 男同士でわかりあう――大学・クラブ・決闘
男たちの大学、男たちの学問/男だらけの大学、男だらけの社会/学生組織あるいは社交クラブ/メンズーア/男らしさの勝利としての決闘/二一世紀に生きる決闘文化

第四章 「男らしさの学校」に入隊する――徴兵制と「慰安婦」
徴兵制/「国民」という名の男性/男児は兵士に/日本の軍国教育/徴兵検査と男性の恥辱/徴兵検査に由来する「M検」/徴兵検査で明らかになる「男でない身体」/兵士による性暴力/女性国際戦犯法廷における性暴力加害の語り/「慰安所」に行くこと、拒むこと

第五章 戦わない男、戦えない男、戦いの果てに――誰が英雄か
良心的兵役拒否者/武器を拒む男たちの迫害/日本の良心的兵役拒否者/兵役を忌避する男たち/誰が英雄か/戦争神経症の兵士たち/身体障害者となった兵士たち/四肢を切断された兵士と妻、そのセクシュアリティ/戦傷病者と妻の語り

第六章 「クィアな」性を生きる――「変態」は社会によってつくられる
犯罪とされる男性同性愛/近代日本における男性同性愛/男子学生と男色/同性愛の病理化/ピンク・トライアングルをつけられた男たち/戦後も続く迫害/想起・名誉回復・追悼/男性同性愛者の優位を問う

著作者プロフィール

弓削尚子

( ゆげ・なおこ )

弓削 尚子(ゆげ・なおこ):早稲田大学法学学術院教授。お茶の水女子大学人間文化研究科単位取得退学。博士(人文科学)。専門は、ドイツ史、ジェンダー史、啓蒙主義研究。著書に『啓蒙の世紀と文明観』『はじめての西洋ジェンダー史――家族史からグローバル・ヒストリーまで』(山川出版社)がある。

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