なだいなだ
( なだ・いなだ )1929-2013年。東京生まれ。慶應義塾大学医学部卒業。精神科医、作家。フランス留学後、東京武蔵野病院などを経て、国立療養所久里浜病院のアルコール依存治療専門病棟に勤務。1965年、『パパのおくりもの』で作家デビュー。著書に『TN君の伝記』『くるいきちがい考』『心の底をのぞいたら』『こころの底に見えたもの』『ふり返る勇気』などがある。
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専門馬鹿は、専門から外れると、まったく生活能力がない。専門馬鹿を大量に輩出させた責任者である文部科学省は、それを見て危機感を覚え、これからは《生きる力》を身につけさせるなどといいだした。いいだしたはいいが、そのノウハウを見つけられないものだから、また専門馬鹿路線に逆戻りしようとしている。つむじ曲がりで精神科医の著者は、かれらの代わりに、こうした世の中を、どのように治療したらいいか、ずっと考え続けてきた。そして、そのための処方が馬鹿をふやすことだと考えた。不安が渦巻く世の中。何をどう考えたらよいのか。大事なことに気づかせてくれるユニークな教育論。
まえがき 馬鹿のすすめ
第1部 待つということ(専門馬鹿と馬鹿専門
太鼓は腹で聴く ほか)
第2部 想像するということ(国旗よりも大切なもの
私たちの忘れてしまっ?スこと ほか)
第3部 考えるということ(現代の戦争に勝者はいない
誤訳が国を動かすこともある ほか)
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