野口武彦
( のぐち・たけひこ )1937年生まれ。元神戸大学教授。近世文学・近世思想史を専攻し、現在は文芸評論家。文学と歴史の境界領域を探る。『江戸の歴史家』『安政江戸地震』(ちくま学芸文庫)、『幕末バトル・ロワイヤル』(新潮新書)、『幕末歩兵隊』『長州戦争』(中公新書)、『近代日本の詩と史実』(中央公論新社)、『江戸は燃えているか』(文藝春秋)、『幕末気分』(講談社文庫)など著書多数。
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結局は何事も起こりえない日本の風土への、あっけらかんとした絶望。見たて、かぶき、俳諧化を通して生成する言語宇宙。この現代日本の特異な作家への鎮魂譜。
1 石川淳という名の事件
2 石川淳文学の革命伝説
3 「純粋」と革命
4 菩薩行としての小説―『普賢』の驍舌体をめぐって
5 『紫苑物語』論―悪運と妄執と花
6 江戸がからになる日―『至福千年』をめぐる江戸学と異端黙示録
7 ものいう死者の思想―『狂風記』、あるいは地底の千年王国
8 巨根伝説の探究―『六道遊行』小論
9 メタフィジックとしての「俳諧」―危機の小説学と言語革命
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