安藤礼二
( あんどう・れいじ )1967年、東京生まれ。多摩美術大学准教授。文芸評論家。著書に『神々の闘争 折口信夫論』(芸術選奨文部科学大臣新人賞)、『光の曼荼羅 日本文学論』(大江健三郎賞、伊藤整文学賞)ほか。
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近代日本思想の根源のありかを追い求めてきた気鋭の批評家が、柳田國男の描いた生と死のあわいの薄明を透視し、折口信夫、泉鏡花、中上健次、村上春樹、大江健三郎、さらに笙野頼子など、“特異な系譜”の作品を読み解く。歴史の呪縛の解体に挑む渾身の評論集。
はじめに―『遠野物語』の百年
1 たそがれの国―柳田國男・泉鏡花・折口信夫(たそがれの国―『遠野物語』論序説
精霊たちの物語―柳田國男とメーテルリンク ほか)
2 世界文学の解体―中上健次・村上春樹・大江健三郎(世界の果てで、かたちもなく―大庭みな子「三匹の蟹」を読む
物語の「うつほ」―中上健次『宇津保物語』論 ほか)
3 現代文学の可能性―阿部和重・古川日出男・笙野頼子(愛の新世界―阿部和重『ピストルズ』論
小説家として、そして新しい地図作製者として―古川日出男『ハル、ハル、ハル』 ほか)
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